さらばシベリア鉄道~最近お気に入りの曲
最近、大瀧詠一さんがマイブームです。
その中でも、太田裕美さんに提供したり、本人がカバーした
「さらばシベリア鉄道」を今回は推します。
白く冷たい氷原、その窓辺に映る女性の横顔(心模様)がレールの響きとも思えるビートに、先へ先へと次の景色をいざないます。
遠い北国から手紙を受け取った僕、相手や自分自身の気持ちの揺らぎのタイミングで現れる3連符からサビへと向かう流れ…歌詞と曲が見事にマッチしていると思います。
そしてエレキベースの間奏後の転調。劇的で、更にレールの鼓動が早くなります。
彼女の切なさと僕の後悔がマックスとなり、やがてフェードアウトで遠ざかる列車…
大瀧さんバージョンは昭和世代には著名のアルバムに収録
この曲は多数の方がカバーされていますが、やはりオリジナルの大瀧詠一氏と、太田裕美さんに提供された歌唱が甲乙つけがたい魅力を持っています。ほぼ同じ時期のリリースだったと思いますが、裕美さんの方が先だったでしょうか?
大瀧版はキーがワタシとあっているのでとても歌いやすく、カラオケでよく入れました。
裕美さんのシングルベスト盤、1枚目のラスト2曲目に収録
太田裕美版は後半のサビがシャウトに近く、彼女の力強い歌いっぷりにあっていると思いました。
彼女が20代でリアルにヒットしてる頃、ワタシは子供で、かなり年上に加え、舌足らずの言い回し+メルヘン調なアレンジが好きになれませんでした。しかし自分自身が30を超えたあたりから彼女の曲の世界にグッとくるものがありました。その歌声は強弱のダイナミックレンジも広く、いかに聴かず嫌いだったかを認識しました。
「木綿のハンカチーフ」もヒット曲であり秀逸ですが、それはまた別の機会に。
裕美さんの歌に「僕」を主人公にした歌詞が多いのは、やはり作詞家の松本隆氏のコンセプトだからでしょうか?
本曲も「僕」と相手「君」の関係を裕美さんの個性でうまく歌い分けていると思います。
松本氏と大瀧氏は、はっぴいえんど時代からの盟友ですね
この冬、長く暗い北の大地に思いを馳せながら、この曲に耳を傾けております…
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